コンサルタントの水田です。
3月14日のホワイトデー。
早朝の新幹線の中で日経新聞を読んでいると、おもしろい記事が目に飛び込んできました。
バルミューダというトースターが爆発的に売れているという記事です。
私の記憶では、私が使ったトースターは、一人暮らしをしてから2台目のはずです。
それも1台目は、学生時代に一人暮らしをしていた友人から譲り受けたもので、友人が使っていた時期から通算しても、20年で買い替えたのは一度きりです。
通常壊れにくい家電製品だと思うのですが、そのトースターが飛ぶように売れているというのです。
しかもその価格はなんと25,000円。
通常トースターといえば5,000円程度で買える代物ですが、そのトースターを5倍もの値段で、主に独身女性が購入しているというのです。
その解説には独身男性は将来に向けた責任感から貯蓄をする意識が高く、女性は収入が増えれば貯蓄よりも消費に回すという傾向にある、との解説でした。
性別による傾向はあるにせよ、5倍もする商品を簡単に買うものか?と思い、ネットで検索し商品を眺めてみたのです。
確かにデザインは先進的。
キッチンに1台あるとおしゃれに見えるかもしれない。
しかも、そのトースターでパンを焼くと外はカリッと中はふんわりしておいしいとのこと。
なるほど、良さそうな商品です。
しかし、それでも5倍の金額で購入する程のものか?と思っていた瞬間にある文章が目に飛んできました。
お客様の声 「少し高いけれど、『毎朝』の食事が幸せになりそう」
その言葉を見た時に衝撃が走りました。
これから先、平均寿命の80歳まで生きるとしたら残り40年。
朝を迎える回数を数えると40年×365日=14,600回
残り14,600回をちょっと贅沢に暮らせるのなら、たかだか25,000円など安いものではないか?
しかもちょっと贅沢になる分、外で朝食を取る回数が減れば、簡単にペイできるのではないかと想像してしまったのです。
「う~ん、これは良い・・・」
商品が限られていても予材は代謝できる
単一商品しか扱っていない業種の方から「予材を考えろと言われても当社は商品が1つしかないので仮説の立てようがありません」と答える方がいます。
しかし、同じトースターであったとしても少し提案の切り口が変われば顧客は発想を変え、購入するという可能性は広がります。(私がバルミューダを買うかどうかは、乞うご期待!)
例えば、コピー機を1つ上げても「コストダウン」だけでなく、「紙詰まりによるストレスからの解放」や「用紙の品質アップによる提案力強化」という切り口でも提案できるかもしれません。
あなたの見込み客がどんな切り口で反応するのか?
一度断られたからといって諦めるのではなく、同じ商品であったとしても切り口を変えてみる。
以前に予材を代謝させることの重要性を語りましたが、同じ商品でも予材を代謝させることはできます。
あなたの会社の商品構成が乏しいからといって予材管理は使えないものではありません。
諦めずに代謝をさせて仮説をぶつけ続ける活動をぜひ、やってみてください!