大阪の地下鉄のホームで、ある出来事に遭遇しました。
何気なくホームを歩いていると目の前に2人の女性が椅子に座っていました。1人は非常に気分が悪い様子でうなだれています。
そしてもう一人の女性は友人のようで心配そうに、その1人を眺めています。
体調が悪そうだなと思いながら、横をすれ違った後、何となく気になり振り返ってみると、気分が悪そうにしていた女性が急に床に倒れ込んだのです。
表情を見ると完全に気を失っている、、、
そして、隣にいた友人も焦っています。
周囲にいたビジネスマンも何となく素通り。(おそらくどうすれば良いのか分からないので、そのまま過ぎ去っていったのかもしれません)
その様子を見て、私は瞬時に駆け寄り「駅員さんを呼んできますよ」と言い放ち、それに安堵するかのように、その女性も頷いていました。
我ながら咄嗟の判断としては上出来。
そう思っていたのですが、なぜ私がそのような咄嗟の適切な判断ができたのかというと訳があります。
実は数か月前に東京のあるホームで全く同様の事が起こったのです。
私がある駅のホームに降りようとした時に、先に降りていくある男性が千鳥足で電車から降車。
何か様子がおかしいと思いながらも横を過ぎ去ろうとすると、急にその男性が倒れたのです。
私は慌てふためき「大丈夫ですか?」と声を掛けましたが、全く反応がありません。
まずいな、これ・・・と思いながら、どうすれば良いのか分からずアタフタしていると、ホームにいた別の男性から「駅員さん呼んできますね」と言われたのです。
思わず「そうか、その手があったか!」と思い、この人の瞬時の対応力に感心していたのです。
この東京での経験があったので、咄嗟に適切な判断ができるようになったのです。
大量行動と予材管理の関係性
トップセールスの提案の切り口は普通の営業担当者では思いつきもしないような切り口が瞬時に飛び出し、感心させられることがあります。
その瞬時に飛び出す切り口の発想は天性のものであり、凡人にはなかなかマネができないと思う方も多いと思います。
しかし、この発想力は後天的に鍛える事ができます。我々、凡人もトップセールスと同じように発想力を鍛える事ができるのです。
では、どのようにして鍛えていけば良いと思いますか?
それは先程の私が咄嗟に「駅員を呼ぶ」という行為に至ったことから学び取ることができます。
バリエーション豊かな提案にいかに触れているかです。
提案の数自体が少ない営業パーソンは、発想自体も乏しいでしょう。
逆に、提案の件数が多いと顧客の様々な場面に合わせて提案をしているため発想の源泉が潤沢に積み上がっています。
これはプロダクトアウト的な提案では積上げることはできず、顧客思考の提案であった時にこの経験値は積み上がります。
顧客の要望に合わせてカスタマイズする。
この積み上げが提案の切り口の資産となっていくのです。
あなたが白地の切り口をなかなか出せない状態であるのは経験値が少なすぎる可能性があります。
あなたはお客様のために、どれぐらい頭をひねらなければならない場面に遭遇していますか?
その頭をひねった回数と白地の引き出しは比例します。
そしてその引き出しの数を増やすためには大量に行動することが最も手っ取り早く、簡単な方法なのです。