予材管理の現場から 予材管理ブログ

「白地」が書けない部下にはこう書かせる!


コンサルタントの酒井です。

コンサルティング先で予材管理の運用をスタートする際は、手始めに現状の見込み、仕掛りを書き出してもらいます。
これは案件管理の領域ですから、売上や見積の一覧さえ手元にあれば、書き出すことに苦労はしません。

しかし、白地を書き出すとなると、話は別です。

「白地」を書き出せない

予材管理とは、仮説である白地を含め、2倍の予材を書き出し、能動的なアクションをマネジメントする手法ですから、白地をどれだけ書き、実際のアクションをしていくかが重要です。

しかし、これまでお客様からの引き合い対応のみで売上を作ってきた組織の営業パーソンほど、「白地を書け」と言ってもすぐに書けません。

なぜかというと、白地を書けるレベルの予材資産が少ないからです。

予材資産とは、関係構築ができており、タイミング次第で予材になり得る顧客です。
白地とは、この予材資産のなかから、今期可能性があると仮説立てられる顧客です。
ですから、そもそも関係構築ができている予材資産がなければ、白地を書くことはできませんし、書いたとしてもそれは仮説ではなく、ただの妄想です。

「白地」を書くためにKPIカウントシートを活用しよう!

そんな白地の源泉である予材資産を膨大に作るためのマネジメントツールとして
活躍するのがKPIカウントシートです。

ポテンシャルのあるターゲット先に対して、定期接触の計画を立て、実行できているかマネジメントするツールです。

定期接触を繰り返した結果、いつでも会って提案ができる関係性を築いた顧客が予材資産であり、そのうち今期可能性があると仮説を立てられる予材、それが白地なのです。

今期可能性があると仮説を立てる際には、「自分がその顧客を選ぶ理由」を書ける必要があります。

・A社には今期中に○○というイベントがあるから、~~円の可能性があるだろう
・B社には、△△というお困りごとがあると聞いたので、商品◎◎を提案したら、検討してもらえる可能性があるかもしれない

このように、「自分が提案したら、可能性があるかもしれない」というように、仮説を立てさせるのです。
この仮説が正しいかどうかは別にして、顧客視点で考えさせるのです。

「困っていること」「ためになること」を切り口に考えよう

「このお客さまは何に困っているんだろう、自分で助けることはできないか」
このように顧客視点で考えながら、定期接触を繰り返すことで、白地は書けるようになります。

定期接触を繰り返しているにも関わらず、白地を書けないという場合は、接触することが目的となっていて、顧客視点で考えられていないのではないかと疑ってみてください。

こういう営業パーソンには、
「どうしてその顧客に接触しているのか?」
と尋ねてみてください。もし抽象的な答えしか返ってこないようなら危険です。

会議のときはもちろん、普段から何度も尋ねて、考える習慣を付けさせる必要があります。

白地は、部下任せでは大抵うまくいきません。

(1)KPIカウントシートで接触を繰り返しているかをチェック
(2)「どうしてその顧客に接触しているか」と尋ねる

白地が書けない部下には、このようにマネジメントすることをおすすめします。