予材管理の現場から 予材管理ブログ

新年からは面倒で仕方ないマネジメントはやめましょう


コンサルタントの酒井です。

年末と言えば、大掃除。
年内最終日に社員総出で、大掃除を行う会社も多いのではないでしょうか?

私の場合、仕事のほとんどを支援先で行っていますので、事務所には週に1、2度しか顔を出しません。

そのため、自分専用のデスクはなく、専用のものとしてあるのは書類棚だけ。
この書類棚が唯一の自分専用のスペースですので、さぞかし大掃除もササッと終わるかと思いきや、予想以上に時間が掛かってしまいました。

なぜなら、この1年間、忙しさにかまけて、定期的に整理整頓することを怠ってきたせいです。

ちゃんと定期的にやらないと駄目ですね。反省しました。

書類の整理整頓

不要なものは思い切って捨ててしまえばいいですが、必要なものは、種類ごとに分類してファイリングする必要があります。

そこで今回も役立ったのが、パンチです。
ファイルやクリップボード、綴り紐などを用いて書類を綴じるために、紙に丸い穴を開けるために使う文房具です。

ところで、このパンチであける穴の位置やサイズには、以下のような規格があるのはご存知でしょうか?

(2穴の場合)
・穴の直径は6±0.5mm
・2つの穴の中心から中心までの間隔は80±0.5mm
・紙の端から穴の中心まで12±1mm
・穴は、紙の中央線に対し、対称の位置に置く

(多穴の場合)
・穴の直径は6±0.5mm
・両隣の穴の中心から中心までの間隔は9.5±1.0mm
・紙の端から穴の中心まで6.5±0.5mm
・穴は、紙の中央線に対し、対称の位置に置く
(日本ファイル・バインダー協会ホームページより)

パンチに規格がある理由

では、なぜパンチにはこのような規格があるのでしょうか?

それは、もし規格がなかったら、面倒で仕方ないからです。

もし、規格が存在せず、メーカーによってバラバラだったとしたら、ファイルやバインダーを購入するときに、いちいち自分が持っているパンチのとじ穴間隔と合うかどうかを調べなければならなくなります。

幸いにもこの日本で、この煩わしい手間をかけている人はいません。
それは、規格が存在しているおかげなのです。

規格とは、標準となる尺度。

とくに工業製品においては、少種多量生産になるほど、生産、使用などの便宜のために、全部品と組立品について標準化ないし規格化が必要となります。

そのため標準品について、材質、重量、寸法、角度などの技術的事項の尺度を決め、これを基準として標準品づくりを行います。

つまり、面倒で仕方ない状態にならないように、規格を設定しているのです。

営業組織に「規格」はありますか?

複数の営業パーソンが在籍する組織には、この規格(標準となる尺度)を設定するとマネジメントがしやすくなります。

営業パーソンの仕事は、目標予算を達成させること。
営業パーソンは、目標達成に足る受注を獲得するために、日々お客様に提案を行います。

対して、営業マネジャーの仕事は、各営業パーソンを目標予算達成へと導いていくこと。
営業マネジャーは、各営業パーソンの目標に対する現状を正しく捉えたうえで、ギャップを埋めるための行動をマネジメントします。

しかし、多くの営業組織において、マネジメントが機能不全に陥っています。
なぜなら、標準尺度の「規格」がなく、現状を正しく捉えられていないからです。

その病理が「確度管理」にあります。

「確度管理」が営業組織のマネジメント機能を低下させます

確度管理とは、案件ごとに受注できるかどうかを「確度A…90%以上」 「確度B…60%以上」 「確度C…30%以上」などと規定し、管理する営業マネジメント手法です。

案件確度=ヨミ。

このヨミには、標準となる尺度がありません。
あるのは、各営業パーソンの感覚だけです。

営業パーソンの感覚ですから、確度を辛めに設定する者もいれば、甘めに設定する者もいます。

また、案件不足を怒られたくないがために、根拠のない確度を設定する者も現れます。

実は、私も営業会議でマネジャーに怒られたくないために、1回提案しただけの案件をB案件に設定したり、まだ訪問もしていないお客さまをC案件に設定したりといった経験があります。(前職での話です。今だから言えますが…)

このように、営業パーソンの属人的な感覚に頼り、また客観的な事実に基づかない確度管理では、目標と現状とのギャップを正しく捉えるなど至難の技です。

つまり、標準尺度の「規格」がなく、現状を正しく捉えることは不可能なのです。

3つの数字で営業活動の「規格」をそろえる

一方、予材管理では、案件ごとの受注確度を管理しません。
管理するのは、以下の3種類の予材だけです。

■見込み…ほぼ間違いなく受注できる段階の案件
■仕掛り…提案済みで、お客様が認識している段階の案件
■白地…お客様もまだ認識していない、営業パーソンが勝手に立てた仮説段階の予材

そして、最悪でも目標達成するための標準尺度である「規格」があります。
それは、「見込み」と「仕掛り」を合わせて、目標の100%をはるかに超えていることです。

100%に満たないのであれば、目標未達成のリスクヘッジがなされていないため、目標を達成させるための材料をあらかじめ仕込む必要があります。

この場合には、マネジャーは営業パーソンに対して、白地(仮説段階の予材)を立てることをマネジメントする必要があるわけです。

見込みと仕掛りを合わせて、目標の100%をはるかに超えていること。
今、あなたの組織が目標を達成させられずにいるとしたら、この「規格」を持つことで、目標達成に向けてやるべきことがシンプルに考えられるでしょう。

標準尺度である「規格」がなければ、マネジメントは複雑で難解なものになります。
そして、面倒で仕方ないものになります。

その状態を一刻も早く脱するために予材管理で、標準尺度の「規格」を整えてみてはいかがでしょうか?

予材管理をまだ始めていない人は、面倒で仕方ないマネジメントをしている人ですから。