予材管理の現場から 予材管理ブログ

営業活動の仮説を立てるヒントはどこに眠っているの?


予材管理クラウドサポートスタッフの北村です。

みなさんは通勤時、交通手段は何を利用されていますか?電車、バス、車、自転車…さまざまな交通手段で通勤されているかと思いますが、私は電車通勤をしています。

家を出発してから会社のオフィスに到着するまでにかかる時間は約2時間。そのため、電車に乗っている時間は比較的長い方だと思います。

朝は少し早めにオフィスに着くように家を出ているため、(時間帯が早いこともあり)100%の確率で座ることができますが、帰りの電車では乗り込んだ駅から座れることはほぼありません。

ギュウギュウ詰めの電車に乗り込み、「ヒールの靴で長時間立っているのはつらい…。早く座っていろいろとしたい…。」そう思いながら毎日耐えています。

満員電車ではほとんどの方が「1駅でも早く座わりたい!」と考えているのではないでしょうか。

そのような状況下、私はただ単に座っている人が降りることを願うのではなく、早く座れる確率を1%でも上げるために日々試行錯誤を繰り返しています。

座席をゲットするために私がしていること

私はかならず乗車時、瞬時に座っている人を観察・分析し、頭の中で仮説を立てて戦略的に立つ場所を決めます。(周りの方に迷惑になるような陣取り(手前で詰まるなど)はしません)

座っている人の性別、年齢層、服装、持ち物、状態(寝ている、本を読んでいるなど)等々、あらゆる情報から、頭の中で『~だから早く降りるのでは?』という仮説を考え、早く降りるであろうと考えた人の前に立つ作戦です。

例えば、小学生~高校生の学生さんであれば、通学時間が1時間以上かかるところへ通う人は比較的少ないと考え、早く降りる可能性が高いのではないか?と仮説を立てます。

ほかにも、私が乗車時にすでに熟睡されている方がいらっしゃれば、乗車してから既に一定時間が経過している可能性が高いので、ここから更に長時間移動することはないのでは?と仮説をたてたりもします。

『~だから』という仮説を立てるための情報を、あらゆる切り口から考えて取集しているのです。

ただし、これらはあくまで私の中で勝手に考えた仮説のため、必ずしもその通りの結果になるわけではありません。

早く降りるだろうと予測した学生さんが、実は通学ではなく部活の遠征帰りだったために1時間以上降りなかったこともあれば、寝入ったサラリーマンが私の最寄駅まで寝続けていたこともあります。

しかし、それはそれでいいのです。

何もせずにただ待つのではなく、自分の中で少しでも可能性を高める為に仮説と検証を繰り返しているだけですから、予想が外れた際は『なるほど』と次回の参考にすればいいのです。

電車の座席取りと予材管理の共通点

私の乗車時の仮説立ては決して再現性があるものではありませんが、ありとあらゆる情報から自分の中で仮説を立てて検証をするという意味では、予材管理に通じる部分があります。

予材管理では白地という仮説を立ててから営業活動を行います。予材管理ブログでも度々述べられていますが、お客様と接点を持つ“前に”さまざまな情報から自身の中で『仮説』を立てて準備をすることが大切です。

「ヒアリングしなければ、仮説は立てられない」は本当か?

営業パーソンの中には「相手から話を聞かないと相手が何を必要としているのか考えられません」・「よくヒアリングをして何を提案するのか決めます」といった具合に、「お客様から情報を得てから」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、『本当にお客様からお話を聞かなければ考える材料はないのか?』と考えるとそんなことはありません。

仮説を立てることが習慣化されている営業パーソンは、ありとあらゆるところから情報を取得し、仮説を考えています。

日々アンテナを張り、様々な情報をキャッチする習慣をつければ、お客様とお話をしなくても仮説を考えることはできるのです。

満員電車でただ乗っているのか、周りの人を観察しながら乗っているのか。同じ状況で同じ時間を過ごしていても、その違いだけで得る情報には大きな差が生まれます。

『聞いた情報からしか仮説は立てられない』と考えている営業パーソンの方は、日々情報を得るにはどうしたらいいのか?というところから考えてもいいかもしれません。
意外と思いもよらないところに仮説のヒントは眠っているものです。