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次世代の営業リーダー育成方法~結果を出すリーダーを育てるには?

コンサルタントの小嶋です。

みなさんの会社の営業パーソンの方から、天候やその日の予定、タスクの内容や量によって憂鬱になるという声を聞いたことはありませんか?

私は10年以上、営業という仕事に携わってきました。以前は、その日その日で気分の浮き沈みがあり、モチベーションが上がらない日々もありました。「時には息抜きも必要だ!」と誘惑に負け、業務時間中にもかかわらずカフェでリフレッシュすることも一度や二度ではありませんでした。

しかしながら、営業という仕事をしている中で、営業の役割を考える機会に出会った時に、ふと疑問に感じたことがあります。

それは、なぜ営業活動をしている時にモチベーションに左右されるのか?ということです。営業は売上目標を達成させることが仕事です。日々の仕事の中で、上手くいかないことがあり落ち込むことはあるでしょうが、だからといって目標未達成でも良いというわけではありませんよね?

子どもの頃、ロールプレイングゲームをしている時にモチベーションに左右されていたかというと・・・そんなことはありませんでした。

ラスボスを倒すために、レベルアップさせ必要な武器を身に付けるという、いたってあたりまえのことを行っていました。ゲームにおいてはラスボスを倒し、全てのステージをクリアすることが目標です。

では、営業の目標は?というと、与えられた年間の売上目標を達成させることです。

そして、その対価としてお給料をいただいているのです。ロールプレイングゲームでいうラスボスを倒すということは、営業では売上目標を達成させることであり、そこにモチベーションは関係がないということです。

 

営業リーダーの役割

では、営業のトップに立つ営業リーダーには、どのような役割があるのでしょうか?

・売上を作る
・チームを取りまとめる
・チーム目標の達成状況を管理する
・部下に対して適切な指導をする
・部下のモチベーションを管理する

営業リーダーの役割をこのように考える方が多いと思います。

もちろん、どれも大切な営業リーダーの仕事です。しかしながら営業リーダーの役割として更に重要なことがあります。

それは、組織の目標を達成させること。これが営業リーダーの最も重大な役割となります。

 

営業リーダーに必要なマネジメント力

営業リーダーが組織をマネジメントする上で、まずやるべきことが2つあります。

1.経営計画・事業計画から組織の目標に落とし込み、部下に明示する
2.目標と現状のギャップを正しく把握する

組織で売上目標を達成させるために、まず営業リーダーがやらなければならないこと。それは部下に対して目標を明確にすることです。

経営計画から与えられた自分たちの部署・チームの目標は何なのか?をメンバーにしっかり明示することからはじめる必要があります。

次に、目標を定めた上で、組織の現状を正しく把握します。

組織で目標を達成するには、目標と現状のギャップ(=問題)を正しく捉え、ギャップを埋めるために営業パーソンが一丸となって営業する体制をつくることが大切です。

先述したとおり、目標を達成するためにモチベーションは関係ないとお話ししました。しかしながら「そうは言っても・・・」と感じた方も多いのではないでしょうか。

雨の日に営業パーソンが気持ちを切らさずに営業活動を行える仕組みを考えることや、会社から与えられるあるべき姿(目標)と現状のギャップ(問題)があまりにも大きい場合には、目標達成に向けた中間指標を設定し、営業パーソンの日々の活動・取組みに対して、「ちゃんと目標に向かって進んでいるんだ」という実感を持たせるための動機づけも、営業リーダーの1つの役割となります。

部下に対して目標を明確にし、現状とのギャップを捉え、目標達成に向けチームの体制を整えたところで、最後はチーム目標を達成させるためにリーダーが模範となって取り組んでいきます。

 

部下から信頼される営業リーダーになるには?

組織の模範となって取り組むことは、「自分ひとりで売上を上げていく」「売上の大半を自分自身で抱える」ということではありません。

目標との差分をいかに埋めていくかを全員が考え、全員で営業活動することが組織で継続的に結果を出し続けるためには必要です。そのためには営業リーダーは部下から信頼されることが不可欠です。

そして、部下から信頼されるための模範となる取り組みとは「有言実行」です。

営業リーダーの中には、発言内容がその時々で変わってしまう人や、言動と行動が違っている人がいますが、そのような営業リーダーは部下から信頼を得られません。

同じ目標をチームで達成するために導く役割である営業リーダーは、部下への指示が一貫し、また言葉と行動が一致していることが必要となります。リーダーとして果たすべき役割は多岐に亘りますが、まずは「有言実行」「言行一致」を心がけてみてはいかがでしょうか。

営業リーダーの役割

できる営業ができる営業リーダーになるとは限らない

ここまで、営業リーダーの役割について触れてきましたが、では営業リーダーを育てるにはどのようにすると良いのでしょうか?

私がこれまで見てきた組織において、営業リーダーをされている方の多くは営業パーソンとして実績を残してきた方が営業リーダーに任命されています。

そして、そのような営業リーダーが部下育成をする際についやってしまう失敗が「自分がやってきたことは、部下も出来る」という考えの元、指導にあたってしまうことです。

営業として結果を出してきたからこそ、自身が今までやってきたやり方で成果を出せると信じて指導にあたる。その気持ちは痛いほど分かります。ですが、部下からすると「言われた通りやってます・・・」「あなたのようには出来ません」という気持ちを抱くこともしばしばです。

 

営業リーダー育成には早期の〇〇が大切

カリスマ性のある営業リーダーを育成することは難しくても、結果を出す営業リーダーを再現性のある形で育てることはできます。

そのリーダー育成方法とは、小さいプロジェクトを任せて、リーダーの役割を与えること。

営業パーソン時代から、

・営業リーダーとはどのような役割なのか?
・役割を果たすためにどのような準備・段取りが必要か?
・限られた人員で、期限までに完遂させるためのリソース配分は?

など、営業リーダーになったときに必要な経験を、早い段階から積ませていくことで次世代のリーダーを育てていくことができます。

弊社では、社内教育でなかなか体系的に教えることが難しい「営業組織のリーダー力」を磨くためのセミナーをご用意しております。
※参考:営業リーダーシップセミナー(基礎編)営業リーダーシップセミナー(応用編)

御社の営業リーダー育成を補強するツールとして、ご活用いただければ幸いです。