予材管理の現場から 予材管理ブログ

部下が数字を作れない…マネジャーの負担が…負のスパイラルを抜け出すには?

コンサルタントの山北です。

皆さまの会社、とりわけ営業部には「マネジメント」だけを行う管理職の方はいらっしゃいますか。

日本の営業組織においてはプレイングマネジャーの比率が99%を超えるといわれています。

そんなプレイングマネジャーの皆さまから、よくこのようなお話を伺います。

「部下が自分で数字を作れない」
「部下の分まで自分が稼がなければならない」

自分の数値目標を持ちながらチームの数字責任も伴うため営業マネジャーの負担は当然大きくなります。

また、マネジャーはチームで一番高い予算を持っているケースも多く、常に業務負担が大きくなり、部下のマネジメントにかける時間をなかなか取れません。

プレイングマネジャーの予算が大きい

プレイングにかかわる時間が多くなる

部下が成長しない

プレイングマネジャーの目標や業務が更に増える

更にプレイングマネジャーの負荷が増える

このスパイラルに入っていくと、いずれ限界が迎えチームの成長は止まってしまいます。


 

負のスパイラルを断ち切るために…

限界を迎える前に、このスパイラルを断ち切る改善が必要です。

この流れを変えるためにやるべきことは、

1.組織メンバーのフォローと教育
2.組織メンバーへの役割付与

です。

いかにマネジャーにプレイヤーとしての負荷が大きいとしても、マネジメント部分をないがしろにしていては、負のスパイラルから逃れることはできません。

最近、部下の自発的な行動を求める声をよく耳にします。

しかし多くの場合、部下の自発的な行動を促すために必要な打ち手も取っていません。

必要な教育、フォローをせずに部下の自発的な行動と成長を求めているのだとしたら、それは、都合のいいトレンドを盾にして、責任を放棄しているのではないかと考えます。


 

人が成長するチームにするための「ものさし」

いち早くスタートすべきことは、部下の教育と役割付与を進めていくことです。

理想論と思われるかもしれませんが、数カ月・数年後、組織が健全な状態であるためには今、この2点を進めることが不可欠です。

・部下の教育をして、役割を付与する(任せられるようにする)

・マネジャーの負荷が分散する

・部下に対して教育やフォローに時間を割ける

・任せた部下が自ら考え行動しても成果が出せる

・より高度なことを部下に任せ、マネジャーは新しい企画に取り組める

このようなスパイラルにするために必要なことは、部下に対する教育とフォローによって、任せられる状態まで成長しているかどうかを確認する「ものさし」を持つことです。

多くの会社では、ひとつの「ものさし」として案件管理を行っています。

しかし部下の成長度を測るものさしとしては案件管理は不十分です。

何故かというと、営業の成果は、部下の成長とは関係なく、受注失注となってしまう不確定な仕事だからです。

知識と経験の無い営業パーソンでも、相手のタイミングとニーズにピッタリハマれば、相手の誘導で受注することがあります。どんなに優秀な営業パーソンでも、確実にすべてのお客様を案件化して、受注することはできません。

そのため、案件だけ見ていても、部下が再現性をもって営業目標を達成できる状態になっているかを測ることができないのです。

そのため弊社では、営業のスキル(状態)を図るために、『どのように数値目標を達成する計画を立てているのか』を見て営業担当者の状態をとらえます。

つまり、仮説立案力と計画策定力を判断材料に指導するのです。

そのひとつの方法として「予材管理」があります。

ぜひ皆さまの会社でもこの機会に「ものさし」をもって、上の2点に取り組んでいってくださいね。