予材管理の実施例

「まずは受け入れよう」「その後、どうすれば達成できるか考えてみよう」という文化ができた

株式会社ベンカン

設立
1947年7月
資本金
1億円
従業員数
433名(2016年8月1日現在)
事業内容
ステンレス配管に特化したメカニカルジョイント等の管工機材製品の開発・製造・販売
WEBサイト http://www.benkan.co.jp/
予材管理定着のために受けたサービス
ここがポイント!
  • これまで達成・未達成の根拠が分からなかったが、 行動の成果の結び付き、相関関係がシンプルに分かるようになった
  • 若手社員が火付け役になり、予材管理が成果・結果に繋がることが社内に浸透
  • 「結果にはまだつながっていなくても、予材の状態・予材をどれくらい積み上げたか」で評価するようになり、社員のモチベーションがアップ!
  • 社外からも案件の管理方法が「信頼できる」と評価
  • 言い訳ではなく「考える習慣」がつき、高い目標の設定もスムーズに

予材管理を導入する前、どのような問題が起こっていましたか?

営業組織への正しい分析ができていませんでした。

具体的には、目標が達成できた根拠・または目標が達成できなかった根拠が分からない。なぜ達成できたのか?もしくはなぜ達成できなかったのか?が分かりませんでした。

また、会社の名前や個人のパフォーマンスに頼っている側面が大きかったです。

部下が言う「達成できない理由」をマネジャーが聞き入れてしまう場面もありました。例えば、「お客さんが景気悪いので…」と部下が言えば、マネジャーはそのまま応じてしまうなど。


予材管理を行ってみていかがでしたか?

予材管理を始めた時は、当然ながら苦労はありました。200%の予材を積むのがキツく「なぜ200%なの?」という声も出ましたし、「予材管理をやらなければならない理由は?」との意見も。

定義を決めてもなかなか定着が進みづらく、「やっぱり上手くいかないだろう」と言う人も一部いて、そこは相当試行錯誤しました。

社内で反発の声も上がった中、意識が変わった瞬間など、何かきっかけがあったのですか?

一番は、何と言っても成果が出たことです。

成果が出る人・結果を出すチームが現れてくると、それまでは後ろ向きだった人も「予材管理は使えるノウハウかもしれない」「予材管理で結果が出るのならやってみようか」というムードになっていきました。

火付け役となってくれたのは、若手社員です。それまでの経験が決して豊富でなかった分、受け入れやすかったようです。

予材管理を活用し、どのような成果が生まれたのですか?

社員のモチベーションが上がりましたね。

当社はビジネスモデル上、一案件におけるプロセスの期間が長い。種まきから刈取りまでが5年から10年、短くても2、3年。ということは、種をまいたのは自分でも、刈り取るのは自分以外の人になるケースもままあります。

それまでは売上数字のみでの評価となっており、「自分が頑張っても、他の人の数字になってしまうかもしれないし…」という思考でした。

そんな中、予材管理というマネジメント手法を通じて、「結果にはまだつながっていなくても、予材の状態・予材をどれくらい積み上げたか」で評価するようにしました。

すると、社員としては自分の頑張りが可視化されるので、モチベーションが上がったようです。

思いがけない好影響などはありましたか?

社外からの評価が上がりました。当社の商品を取り扱う問屋さんが評価してくれるようになったのです。予材管理を使って、現在抱える案件のみならず、未来に発生するかもしれない案件も含めてキッチリ管理している。

そんな会社は信頼できる、と思ってもらえたようです。問屋さんに対し、私が予材管理の勉強会を実施したこともあります。


予材管理を活用するコツやノウハウ、意識している点を教えてください。

予材管理を導入してよかった点を教えてください。

行動の成果の結び付き、相関関係がシンプルに分かるようになった点が最も良かったです。

また、予材が積めていれば目標は達成できる可能性が高まりますが、予材が積めていなければ、目標未達成リスクが跳ね上がります。

予材管理シートを見ながら、上司と部下とがそういった話をするようになると、営業担当者は言い訳ができません。そうすると「予材が積めていないのなら、どうやったら予材を積めるのか?」と考えるようになります。そんな考える習慣が付いたことも、成果の一つと言えます。

それから、目標を高くすることに抵抗がなくなりました。

以前、50億円を目指そう!と声を掛けたことがあるんです。そこで返ってきた答えは「イヤイヤ、50億どころじゃありません。100億を目指しましょうよ!」と、結束するようになりました。以前はこういった話をすると、「また目標が上がる…」と後ろ向きな人がいたことがあったので、「まずは受け入れよう」「その後、どうすれば達成できるか考えてみよう」という文化ができました。

担当コンサルタントについて、教えてください。

予材管理は一つのツールではありますが、ちょっとしたテクニックではなく、これまでに醸成された組織風土や従来のやり方を根本から見直すことにもつながっています。そこは、自分達だけでは無理がある。何かを変えるのに自分一人では疲弊していたことでしょう。

なので、やっぱりプロに任せるのが一番。アタックスさんにお願いして良かったです。