予材管理の現場から 予材管理ブログ

組織内のズレも怖くない!知っておくべき2つのプロセス

2019年06月03日

みなさん、こんにちは。
予材管理クラウドサポートスタッフの北村です。

みなさん、「閉眼足踏み」をしたことがありますか?

「閉眼足踏み」とは、立っている場所に印をつけ、目隠しをした状態で数十秒間その場で足踏みをし、スタート位置からどれくらい動いてしまうかを測定するもので、この測定を行うことで、姿勢の崩れや骨盤の歪みなどが分かるそうです。

多くの人が足踏みを始めるとその場には留まれず、さまざまな方向へ進んでしまうことから、その光景が面白く、よくバラエティー番組などでも行われています。

私もテレビで芸能人が測定しているのを見て挑戦してみましたが、やはりスタート位置から動いてしまいました…。
みなさんもお時間ある時にぜひ挑戦してみてください!
測定後、自分が立っている位置とスタートの目印の位置との距離にびっくりするかもしれません。

組織内で「ズレ」発生していませんか?

さて、予材管理の運用においても、予材管理をスタートさせてから走っていく過程において、組織内で行動や認識にズレが生じることは多々あります。

「あれ?予材管理を始めた時に同じ定義、同じルールで始めたはずなのに、なぜこんなにも人によって違うんだ?」

とお悩みになる方も多いかと思います。

もしくは、組織内でズレが生じていることに気づかないまま「なぜ上手くいかないのだろう?」と頭を抱えている方もいるかもしれません。

組織で予材管理を運用する際、そのような組織内でのズレは必ずと言ってよいほど生まれます。
ですので、そのこと事態に必要以上に頭を抱える必要はありません。

重要なことはそういった事態が起こることは想定内とし、2つのプロセスをしっかりと実施することです。

そうすることで、いち早くその状態を脱し、組織で同じ軸に沿って予材管理を運用することができます。

本日はその2つのプロセスをお伝えいたしますので、ぜひご参考いただけたら幸いです。

 

プロセス1:視覚できるように言語化する

予材管理に限らず、誰かとコミュニケーションを成立させるためには言葉の定義・認識が揃っていることが大切です。

言葉からイメージするものはその人の「過去の体験」によって決まります。

つまり、自分と全く同じ経験をしている人は存在しないわけですから、自分のイメージを言葉に乗せて相手に届けても、受け取り側の人が言葉から同じイメージをしてくれるとは限りません。

言葉を受け取った人は自分の「過去の体験」から言葉のイメージをします。

例えば、遠距離恋愛の経験があるAさんが「遠距離恋愛って大変だよね」と、同じく遠距離恋愛の経験があるBさんに話したとします。
しかし、同じ「遠距離恋愛」を経験しているはずなのに、あまり話がかみ合いません。

さて、なぜだと思いますか?

答えは簡単です。
同じ「遠距離恋愛」でも「遠距離恋愛」という言葉からイメージしたものや「遠距離恋愛」という言葉に対する定義・認識が2人の間で違っていたのです。

Aさんは東京と群馬の遠距離恋愛経験者。
一方、Bさんは東京とアメリカの遠距離恋愛経験者だったとしたら……。

そうなると、「大変」なことも異なってきます。

もしかしたらBさんからすると、日帰りでも会いに行けるAさんの状況は「遠距離恋愛」と認識しないかもしれません。

予材の定義、揃っていますか?

予材管理の運営時、人によって予材の状態反映に齟齬が生まれる現象もこれと同じです。

ご相談いただく会社様の中にも、Aさんは「この予材は“見込み”だ」と認識していても、Bさんは「まだ“仕掛り”だ」と認識しているケースがよくあります。

そうなると、人によって予材の定義が異なるため、予材管理シートを見ても現状を正しく掴むことができなくなります。

事前にお互いの状況を共有していなければ、同じ言葉でも人によって定義や認識、イメージするものはさまざまであり、そういったところから少しずつズレが生じていきます。

予材管理を始める上で、“仕組み”を整えることも当然大切ですが、それと並行し運営上の基盤となる方針や言葉の定義、ルールなどの基本項目は言語化し、組織内で摺合せができる状態にすることが非常に重要です。

そして言語化の際に気を付けていただきたいポイントは、口頭でやりとりをする前に文字に起こすことです。

口頭で伝える際も、視覚できる状態にした上で口頭にて伝えるようにしてください。

  • 会社として目指すあるべき姿はなにか?
  • 自社のお客様とはどういった方か?
  • 見込みとはなにか?
  • 予材資産にはどういったアクションを起こさなくてはいけないのか? etc…

伝言ゲームを思い出していただければ分かりやすいかと思いますが、口頭で伝えていくと、内容が次第に変わっていきます。

そうなってくると、どれが正しい情報なのか、戻るべき軸はどこなのかが分からなくなりますよね。

文字に起こしておくことで、そこが目印となり、「ここにこう書いてあるよね!」と、組織内でブレが生じた際も戻るべき軸へ誰でもスムーズに戻すことが出来ます。

「予材管理を実施する上での軸となる部分は、必ず初めに文字に起こす」

ぜひこれをプロセス1として実施してみてください。

プロセス1.5:誰もが理解できる文言で書き起こされているか

プロセス2に移る前にチェックしていただきたいことを1つお伝えしたいと思います。

それは、「書き起こした文言・表現」の再チェックです。

書き起こした文言を組織へ発信した際に、誰が受け取っても「なるほど、~は~とすればいいんだな」と同じ認識、理解ができるかどうかがポイントです。

抽象度の高い表現は「ズレ」発生のもと!

極端な例を挙げるとすれば、下記の2つの文章では、同じことを伝えようと思っていても、認識のズレが起こる可能性には大きな差があります。

  • 予材資産には最低月2回は接触をすること。(接触とは実際にお会いすることを指す)
  • 予材資産には毎月最低限の接触はすること。

「最低限の接触」といった抽象度が高い文言を使用すると、当然組織内で齟齬は生まれやすくなります。

加えて、どのような接触を1回とするのかが分かりません。
メールでもいいのか、電話でもいいのか。

受け取る営業パーソンによってはメール2回でもOKとしてしまうかもしれません。

せっかく文字に起こして発信をしても、受け取る人によって齟齬が生まれてしまう文言を使ってしまってはもったいないですよね。

作り手(上層部の方)だけが理解できても意味がありませんし、組織でブレが生じた際に書き起こした文言へ戻ってきても、どのような齟齬が生まれているのか明確に分からないのであれば目印の役割を果たすことは出来ません。

閉眼足踏みでどれくらいズレが生じたのかが一目瞭然になるのと同様、書き起こした文言がしっかりと目印の役割を果たすように作ることがポイントです。
 

プロセス2:くり返しインパクトを与え、1秒で出てくる場所へ記憶させる

予材管理運営の方針・軸となる基本の項目を文字に書き起こしし、しっかりと時間を設け、組織への発信もした。
しかし、実際に走り始めてみると…

  • 狙うべきお客様を理解していない
  • 決めたルール通りに実施していない
  • 人によって予材の定義がバラバラ   etc…

といった状況がどの組織においても必ずと言っていいほど生じます。

「万全を期してスタートしたのに、なぜこのような状況に…」と落胆される方もいらっしゃるかもしれませんが、気を落とす必要はありません。

もうひとつのプロセスをしっかりと実施すれば問題は解決へ向かいます。

なぜそのような時期があるのか。
それは、ただ発信をしても、組織・メンバーに定着はしないからです。

人は日常から、3つの記憶装置を使用し情報を処理しています。

  • 1つ目「短期記憶
  • 2つ目「長期記憶
  • 3つ目「外部記憶

短期記憶~すぐに思い出せる記憶

1つ目の記憶装置、「短期記憶」は別名「ワーキングメモリ」と呼ばれます。

脳という記憶装置が情報を処理するためには、処理するためのデータが必要です。
そして、そのデータの使用頻度が高ければ高いほど、いつも近くに置いておいた方が便利です。

料理の際に、使用頻度の高い醤油や味醂、砂糖などは比較的取り出しやすい場所に置かれている方が多いのではないでしょうか。

それと同様に、いつも使うデータを格納しておく場所が「短期記憶」です。
何かを聞かれた時にパッと1秒で答えられるときは、そのデータが頻繁に使うデータとして「短期記憶」に格納されている証拠です。

長期記憶~考えたら思い出せる記憶

2つ目の記憶装置、「長期記憶」は、考えるための知識を蓄積する場所です。

私たちは何か情報を処理しようとする際、1番初めに「短期記憶」へアクセスをします。
短期記憶で処理できれば良いのですが、そこに求める答えがない時、次に過去の体験や知識を蓄積している「長期記憶」にアクセスをするのです。
質問をされた際に1秒でパッとは出てこなくても、“考えたら”答えが出てきたときは、その答えが「短期記憶」ではなく、この「長期記憶」に記憶されている時です。

外部記憶~資料やメモなど、自分の頭以外に保存した記憶

最後に3つ目の記憶装置、「外部記憶」は、人間の脳の外にある記憶装置です。

自分の脳内では処理できない時、私たちは誰かに相談をしたり、資料を調べたり、メモを見返したりします。

このように、自分の脳内に入っていないすべての情報は「外部記憶」です。

予材管理を始める際に方針や基本項目を言語化して発信したのに、走ってみたらバラバラ…という状況になる理由は、発信した情報が営業パーソンの「短期記憶」に記憶されておらず、長期記憶に記憶されている。もしくは脳内に記憶されていないからです。

長期記憶に入っているデータはおぼろげに覚えているため、聞かれてもパッとは出てきません。

そのため、長期記憶に入っている状態のことを「スリープメモリ」と呼びます。
「寝てしまっている記憶」です。

寝てしまっているわけですから、普段から意識して実行しているか?と聞かれたら答えは当然NOです。
つまり、発信した基本項目を質問したときにパッと1秒で出てこないということは、日々実行されていない確固たる証拠となります。

ですので、日々意識をして行動するためには、短期記憶に記憶され、聞かれたらパッと1秒ででてくる状態にする必要があります。

初めにお伝えした通り、作成した方針や基本項目はただ発信するだけでは短期記憶に記憶はされません。
短期記憶に記憶させるためには、何度も何度もインパクト与え続ける必要があります。

これがプロセス2です。

例えば質問し続ける。「こうだったよね?」とインパクトを与え続け、脳が常に「ワーキング」している状態を作り、1秒でパッと出てくる状態へ持っていきます。

この際、「回数」与え続けることがポイントです。
そうすることで、「短期記憶」に記憶され、常に意識し行動している状態、組織に定着している状態へと持っていくことが出来ます。

ぜひ確認していただきたいこと

さて、ここまで「組織内のズレを修正し、決められた方針・軸に沿って走るための2つのプロセス」をご紹介いたしました。

既に予材管理を導入されている企業様で、この2つのプロセスをこれまで十分に実施できていなかった…という企業様がいらっしゃれば、ブレが生じていないか1度確認していただくとよいかもしれません。

「~ってなんだった?」と、ぜひ質問をしてみてください。

1人に質問をしても現状を掴むことはできませんので、複数名、できれば指示をする側のマネジャーも含め全員に聞いてみてください。

パッと1秒で出てこない、もしくは返ってくる答えが人によってバラバラであれば、まずは組織内の基盤を整えること、ブレを修正することをおすすめします。

最後に…

プロセス2で、常に意識をして行動させるためにはインパクトよりも「回数」がポイントだとお伝えいたしました。

「回数」が必要だからこそ、プロセス1の「視覚できる言語化」が重要になってきます。

伝言ゲームの例も記載いたしましたが、繰り返し伝えていくとどうしても文言やニュアンスが人によって変わっていきます。

しかし、先に文字にお越ししたものがあれば、「ここにこう書いてあるよね」「これが方針だったよね」と全員が同じ軸へ戻ることができるのです。
ただし、文字にお越しの重要性は理解していても、実際に作成するとなると想像以上に方針や基本項目を言語化することは難しく、苦戦される企業様が多いです。

自社で作成できるか不安だ…という企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社の「予材管理方針書コース」もご検討してみてください。

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