予材管理の実施例

半期で年間目標を達成!非営業部門にも展開し、生産性をアップ

ミソノサービス株式会社

設立
1976年4月
資本金
1億6568万円
従業員数
800名(グループ全体)
事業内容
一級建築士事務所・警備業・建築物環境衛生総合管理業
中高層分譲共同住宅管理業・建設工事業・宅地建物取引業
情報通信事業、電気通信事業
不動産鑑定業
建築コンサルティング事業
エンジニアリング関連事業
プリンシパル投資事業
損害保険代理店業務
WEBサイト http://www.misonos.co.jp/
予材管理定着のために受けたサービス
ここがポイント!
  • 「目標ごっこ」で終わっていた営業組織の空気を変えるきっかけに
  • 組織を「商材」中心の縦割りから、「お客様」中心の横割りに転換
  • 過半数の営業が、半期で年間目標を達成!
  • 非営業部門にも予材管理を展開し、バックオフィスの生産性をアップ

予材管理を導入する前、どのような問題が起こっていましたか?

各務様:2つの意味で目標に到達していない状態でした。

1つは、年間目標はあるが「目標ごっこ」で終わっていたこと。4月に年度がはじまり、はじめは皆がんばる雰囲気はあるが、3ヶ月、4ヶ月経つと目標と実績に乖離が出てくる。12月、1月ごろになると社員だけではなく、経営者も、あまり目標の話をしなくなる(笑)。その風土を変え、目標にフォーカスを当てないとダメだよね、というのが予材管理をはじめたきっかけのひとつです。

2つ目の問題は、管理職自身も目標数値をよく認識していない状況でしたね。

以前は営業目標が明確になかったということでしょうか?

各務様:ほぼ「ない」に等しい状態でしたね。目標はあるんだけれど、「目標を目指して頑張って」くらいのものでした。ですので、目標に社員のフォーカスがあたっていない。

このような「営業にフォーカスがあたっていない」「目標管理にフォーカスがあたっていない」社風の中で、ある社員から「この会社はのんびりしていて、ガツガツしていなくて、いい意味では優しいが、ノルマもないしどうなのか?」という意見がありました。経営者もうすうすは気づいていましたが、社員からこのような声があがり、「申し訳ない」そして「自分たちも社員の思いをくみ取り、走らなければ」と思いました。そしてまずは「仕組み」を作らなければ、と感じました。

そのような時に、横山さんのセミナーで「予材管理」の考え方を聞き「これだ!」と感じたこともあり、導入を決意しました。

導入にあたり、他社と比較はされましたか?

各務様:しましたね。コンサルティング会社数社から話を伺いましたが、私が求めていたものと違いました。「一緒に伴走してくれる」、このマインドを持つコンサルティング企業は少ないです。御社のコンサルタントにはこのマインドが強いと感じたので、お願いしました。


実際に予材管理を行ってみていかがでしたか?

加藤様:新しい取り組みでしたので、当初は反発もありました。
自分も含め、「目標の2倍、予材を積む」となると、目標自体にフォーカスが当たる。そういう意味では予材管理は大きなインパクトで、「なるほど」と感じました。

組織で新しい取り組みを行う上で、どのように浸透させましたか?

加藤様:副社長の、「やりたい・やりたくない」ではなく「やるんだ」という明確な意志があったことが大きいと感じています。

各務様:いい意味でプレッシャーが循環していたと思います。私も社員から「目標がない風土を変えて」というプレッシャーをかけられていましたから(笑)。

加藤様:今までも色んな取り組みをしてきましたが、時間とともに風化していく傾向にありました。しかし「今回は違うぞ」と何度も言葉に出しながら取り組んでいきました。

予材管理を取り組む上で、苦労はありましたか?

加藤様:今まで頭の中にあった「予材」を書き出すことですね。「書き出してみてください」と言っただけでは、かなりの割合で書き出すことができませんでした。

各務様:最初は「そもそも白地を書けない」、これが壁でした。

加藤様:しかし考え方が浸透し、予材を書き出せるようになると大きなメリットを感じられるようになりました。予材管理により営業活動や白地が見える化され、部下への指導がしやすくなりました。そこが予材管理を導入して得られたメリットですね。


予材管理を活用するノウハウやコツ、意識している点を教えてください

予材管理を導入して、どのような効果がありましたか?

加藤様:予材管理の取り組みに合わせ、組織を改編しています。職責の範囲を広げ、新たなことにチャレンジできる環境を作りました。 チャレンジすることによって新たな予材が生まれる、白地を描けるようになり、効果が如実に現れています。

各務様:具体的には、組織を商材中心の縦割りからお客様中心の横割りに180度変えながら、予材管理に取り組みました。

加藤様:大変ではありましたが、半期を過ぎたタイミングで約半数を超える営業が通期の目標を達成しています。
初年度でしたので、目標の2倍の予材を積むことを目標にしていました。ですので、今まで温めていた予材をすべてはき出したとのが功を奏したのだと思います。ですから、「これから」が勝負です。今、洗いざらいにした状況で来期以降、どう数字を作っていくか?早く達成できた分、来期以降の予材を仕込むよう働きかけています。このサイクルができれば、本当の意味で予材管理が定着したと思っています。

予材管理を導入して一番良かったことを教えてください

各務様:目標にフォーカスが当たったことですね。そして社風・文化を大きく変えるきっかけになったことです。適度な緊張感や締まった空気を作りたい中で、ツールとして予材管理を使っています。

加藤様:「偶然、売上が上がり目標を達成してよかったね」で済ませてきましたが、どういう手順でそこに行き着いたかを分析することで、今後目標を達成するためにどんなロードマップが必要か可視化できるようになったことが大きいと思っています。

これから予材管理をどのように活用していきたいですか?

各務様:非営業部門で予材管理を活用しはじめています。BSCと予材管理の統合です。

加藤様:今まで業種別でチームが分かれており、チームごとにバックオフィスがある状態でした。それを統合し、業務を効率化するためのツールとして予材管理を使っています。効率化できる業務は何か?どれぐらいの工数を削減できるか?削減によってどのような付加価値を生み出せるか?を見える化し、金額計算して活用しています。

各務様:生産性を上げる取り組みも予材管理で行い、利益を上げたことで、次は人事制度や働き方も含めて変えていこうと思っています。人と会社とお客様のあり方、人事規程の改定、人材教育や評価制度のあり方など、予材管理の考え方を一気通貫して仕組みとして展開できるよう動き出しています。

「予材管理シートに書き出すことによって、予材の進捗がよくわかり、未来の着地数字が読めるようになった」というコメントをいただきましたが、それが正に予材管理導入の成果かと思います。

現在の予材状況を明らかにすることにより、着地の数字がわかるだけでなく、どこで問題が発生しているのか?がわかるようになります。予材状況がガラス張りになればマネジャーのアドバイスも感覚ではなく、的確になります。