予材管理とは

事業戦略と予材管理


「予材管理」の2つの基本思想

「予材管理」は、営業の商談や案件をマネジメントする、 ちょっとしたアイデアではありません。 従来からある営業管理を根本的に覆す発想を包含しています。

「予材管理」の基本思想をお伝えすると、以下の2点になります。

  • ①リスク分散
  • ②複利効果

①リスク分散

企業として顧客戦略を策定し、 その戦略と合致した「予材ポテンシャル」のお客様に対し、 継続的に接点を持つことで「リスク分散」します。

重要なポイントは、 「今期、仕事をもらえるか。受注するか」という観点ではなく、 接触する先が「予材ポテンシャル」の基準を満たしているかどうかです。

営業個人の勝手な判断や、相手の反応に一喜一憂しないのが 「予材管理」における基本的な営業活動です。

また、ある一定のトップセールスに依存した経営もリスクがあります。

偏った成績とならないように、 個人の営業スキルという視点からも「リスク分散」を心掛けます。 営業スキルに左右されない手法の積み重ねで目標達成にこだわるのはそのためです。

②複利効果

「複利効果」とは、運用で得た利益を再投資して利益を生み出すことであり、 時間が経過すればするほど雪だるま式に利益(資産)が増えていきます。

予材管理も同じような発想で資産形成を目指します。

外部環境が変化しても、安定的に目標を達成させなければなりません。

ですから、「今期の結果を出すのに、どこへ行けばいいんだ!」と迷うのではなく、 「予材ポテンシャル」のあるお客様へ「水まき」活動を続け、 「予材資産」を蓄積していきます。

熟成した「予材資産」が増えれば増えるほどリターンは大きくなります。 短期的なリターンを狙うのではなく、 中長期的な視点で資産形成を考えることが重要です。

1年間の営業活動を一覧し、必要とあらば策を打つ

●「予材ポテンシャル分析」によって、種まき先をリストアップする (営業ごとではなく、組織全体で行なう)

●「KPIカウントシート」に種まき先をプロットする (移動時間が最短になるよう、エリア別に営業へ種まき先を配分する)

●「水まき」「種まき」活動を十分に続ける (組織で決められた「KPIインターバル」に従い、淡々と接触を続ける)

予材資産が潤沢になってくると、今期の数字に反映できそうな予材が現れ、「予材管理シート」に記入できるようになります。

予材管理シートは、営業1人ひとりが1枚ずつ作ります。 営業マネジャーは、これ1枚で、営業ごとの今後1年間における予材を一覧できます。 予材管理シートには、1年間の予材をすべて記入します。

少なくとも、半年分の予材を書き込んでください。 それよりも短い期間しか予材を管理できないとなると、 策が後手に回りがちになりますし、 予材管理の基本ポリシーである「中長期的な視点」が得られなくなっていきます。

予材管理シートのもう1つのメリットは、 「適正予材規模」と「予材合計」の差を確認できることです。

予材が足りないと、 予材合計から適正予材規模を差し引いた金額の欄がマイナスになります。

予材管理シートに1つでもマイナスが出たら、予材の見直しが必要です。

営業マネジャーは部下と話をし、予材が積める余地を一緒に考えていきます。 これが部下育成にもつながります。

予材管理を事業戦略に生かす

私たちは中期経営計画を作る際にも、予材管理を役立ててもらいます。

3年、5年後のあるべき姿を描き、経営計画を作っても 「絵に描いた餅」にしてしまう会社はたくさんあります。

経営計画を単なる絵空事にしないためにも、 中期経営計画でも予材管理を使って事業戦略を具体化させます。

◎中長期的な視点で予材資産を形成すれば、どんな事業計画も達成できる。